セーフモードは、開発サイトとステージングサイトの「アイデンティティの衝突」を防ぐのに役立ちます。
また、ステージングサイトを Jetpack のステージングモードにすることで、問題の発生を防ぐこともできます。
アイデンティティの衝突とは
Jetpack 対応サイトを WordPress.com に初めて接続すると、ユーザー名やパスワードに似た、固有のブログ ID とサイト URL に関連付けられたトークンが指定されます。 このブログ ID を使用して、サイトの統計情報や購読者数など、さまざまなことを記録しています。URL が変更されると、システムはその新しい URL で ID を更新し、すべてが適切に連携された状態を維持する必要があります。
しかし、システムが新しい URL を新しいサイトとして認識し、同じサイトであるにもかかわらず、新しいブログ ID を指定してしまうことがよくあります。そうすると、過去の統計情報やサイトの購読者が「失われた」ように見えるのです。 これが、いわゆる「アイデンティティの衝突」です。
セーフモードの役割
セーフモードは、このような問題を未然に防ぐのに役立ちます。
Jetpack 対応サイトの URL が変更されるケースには、次のような場合があります。
- 新しいドメイン名を購入し、そのドメインを使用するようにサイトを更新した場合。
- 本番サイトからステージングサイトにサイトを複製した場合。
- 2つの URL が同じ WordPress インストールを参照するようにした場合。
- サイトの URL が変更されるその他の場合。
ほとんどの場合、URL は安全に更新でき、アイデンティティの衝突を引き起こすことはありません。ただし、データキャッシュ内の URL を更新する必要があるかどうかを自動的に判断できないケースもいくつかあります。
このような場合、Jetpack は、アイデンティティの衝突を引き起こさないようにするために、いくつかの追加の手順を実行します。
- Jetpack 対応サイトから WordPress.com キャッシュにこれ以上の情報を同期させないようにします。
- Jetpack セーフモードの通知を表示します。
- サイトの管理者が潜在的なアイデンティティの衝突を解決するまで、その通知を表示し続けます。
セーフモードの通知
セーフモードの通知が初めて表示されるときは、次のように表示されます。

- 通知の下にある「セーフモード」のテキストをクリックすると、通知が非表示になり、サイトがセーフモードになります。
- 「設定を移動」ボタンをクリックすると、設定が正常に移行されたことを確認する通知が表示されます。
- 「新しい接続を作成」ボタンをクリックすると、Jetpack 接続プロセスが開始されます。
各ボタンの意味
上のスクリーンショットを見ると、実行できる操作は3つあります。各ボタンに関する説明は以下のとおりです。
セーフモードのままにする
テスト目的でサイトを複製した場合は、通知の下にある「セーフモード」のテキストをクリックします。
これにより、サイトがセーフモードになり、通知が非表示になります。多くのホストは、これを「ステージング」環境と呼んでいます。

「セーフモード」のテキストをクリックすると、管理バーに「Jetpack セーフモード」ボタンが表示されます。
そのボタンをクリックすると、他の方法で接続を修正する必要がある場合に備えて、セーフモードの初期ダイアログボックスが再び表示されます。
設定を移動
新しいサイトの URL が古いサイトの URL に置き換わる場合は、「設定を移動」ボタンをクリックします。よくあるケースは、開発環境から本番環境にサイトを移動する場合です。
例:newsite.mydevelopmentwebsites.com から newsite.com に移動する場合。
このボタンをクリックすると、WordPress.com はすべての統計情報と購読者を古いサイトから新しいサイトに移行し、古いサイトをステージングモードにします。
注意:「設定を移動」ボタンをクリックすると、新しいサイトではセーフモード通知がすぐに消えますが、統計情報と購読者の移行に数分かかる場合があります。
新しい接続を作成
新たに別のサイトを作成する場合は、「新しい接続を作成」ボタンをクリックします。
よくある例は、サイト B を開始するためにサイト A のコピーを作成する場合などです。
「新しい接続を作成」ボタンをクリックすると、接続を承認するために WordPress.com に転送されます。
そこで「承認」ボタンをクリックすると、新しい Jetpack 対応サイトに専用の接続が確立され、セーフモードの通知が消えます。